40代のスキンケアに!3つのポイントとおすすめ化粧品の選び方を美容家が伝授!

この記事の監修専門家 寒川あゆみ

40代になると気になりはじめる、うっすらしたシミや小じわ。でも完璧に隠そうとして、ベースメイクが不自然になるのはイヤですよね。目指したいのは「もともとの素肌がキレイなんだろうな」とイメージさせる肌。

メイクもファッションもナチュラルなのに若々しく見える人の共通点は、肌本来の血色やツヤがにじみでる素肌感です。40代の肌に現れやすい3大トラブルをケアして、ファンデーションでつくり込まなくてもイキイキ見えるキレイなナチュラル美肌を目指しましょう。

40代の肌はどのように変化する?3大肌トラブル「シミ・シワ・たるみ」

まずはこれ以上シミ・シワ・たるみを悪化させないことが大切。原因から押さえておくと、効率よく対策できますよ。加齢だけが原因とは限らないので要注意です。

シミ

主に紫外線の影響でつくられた、メラニン色素の蓄積によってシミが発生。加齢にともない肌のターンオーバー(細胞の生まれ変わり)が遅くなり、メラニンが排出されにくくなることが影響します。肌の乾燥や睡眠不足、ストレス、冷えなどはターンオーバーを乱す原因になります。

シワ

目元や口元にできやすいちりめん状の小じわは、乾燥が原因です。肌の水分を保つNMF(天然保湿因子)やセラミドなどの細胞間脂質は、年齢とともに減少。さらに40代からは皮脂が急激に減少するので、より乾燥しやすくなります。乾燥というとうるおいを補うスキンケアに注力しがちですが、油分もきちんと補うことが大切です。

たるみ


肌は上から表皮と真皮の2階建てになっており、たるみは真皮の衰えによって発生します。加齢によって真皮のコラーゲンが減少・変性すると、表皮を支えられず、たるみや深いシワになります。真皮の衰えに拍車をかけるのが紫外線。肌が乾燥しているとバリア機能が低下し、紫外線のダメージを受けやすくなります。

ナチュラル美肌を育むポイントは、

  • ターンオーバーを乱さないこと
  • 紫外線ダメージを防ぐこと
  • 肌を乾燥させないこと

の3点。年齢に逆らうことはできないけれど、スキンケアや生活習慣で若々しい肌をキープできます。まずはスキンケアから見直してみましょう。

40代のスキンケア方法・3つのポイント~ナチュラル若見え肌を育む~

「40代はマッサージやパックをしたりクリームを足したりしないとダメ?」と思うかもしれませんが、心配無用。クレンジング・洗顔・保湿・UVケアの基本を押さえて丁寧に行えば、しっとりうるおった明るいツヤ肌がキープできます。

クレンジングと洗顔はすばやくやさしく

「毛穴の汚れを落とさなくちゃ!」と、つい肌をゴシゴシこすったり、時間をかけすぎたりしていませんか?やりすぎクレンジング・洗顔は、必要な皮脂まで落としてしまい、肌を乾燥させます。とはいえ汚れはきちんと落とさないと、ターンオーバーの妨げに。正しい方法をマスターしましょう。

クレンジング

使用量を守って使うことが大切。量が少ないと摩擦が起きやすく、汚れ落ちも悪くなります。他の部位よりも皮脂が多いTゾーンからなじませ、次にあごから頬のUゾーンになじませます。目元や口元は皮ふが薄く乾燥しやすい部分なので、特にやさしく丁寧に。熱いお湯ですすぐと肌を乾燥させるので、人肌程度のぬるま湯で行いましょう。

洗顔

洗顔料に少しずつ水を加え、もっちりとした弾力のある泡をつくりましょう。手と手の間に泡のクッションができる程度が目安。泡が汚れを巻き込み、摩擦を防ぎながら汚れを落とすことができます。

  1. クレンジングと同様、Tゾーン・Uゾーン・目元・口元の順に、くるくると泡を転がすようなイメージで洗うのがポイント。
  2. ぬるま湯で丁寧にすすぎます。特にこめかみやフェイスラインは、泡が残りやすいので念入りに。
  3. やわらかく清潔なタオルで水分をやさしく押さえます。ゴシゴシと拭くと肌を摩擦するので気をつけましょう。クレンジングと洗顔はそれぞれ、すすぎも含めて1分から1分半を目安に終わらせるよう意識してみてください。

水分と油分のバランスがいい保湿ケア

洗顔後の肌は皮脂が洗い流されているので、うるおいがどんどん蒸散していきます。間をおかずにすばやく保湿ケアを行いましょう。

まずは化粧水で水分を補給して、キメを整えます。バシバシ叩くようにつけると赤ら顔の原因になるので、手のひらで押さえるようになじませてくださいね。

「安い化粧水でもたっぷりつければ肌はうるおう」というのは20代まで。肌本来の保湿成分が少ない40代の肌は、与えた水分を閉じ込めるケアをしないと蒸発する一方です。化粧水の後は保湿美容液をプラスすると、みずみずしい肌が続き、ハリがでます。

また40代は皮脂が急激に減少し、質も変化。皮脂に粘り気がでて皮脂膜がムラになるので、油分もきちんと補わないと乾燥が進みます。保湿美容液の後は必ず油分を補いましょう

水分と油分のバランスがいい肌には自然なツヤがあり、光を拡散するので、多少のシミやシワは目立ちにくいんですよ。また頬の位置が高く見えるようになり、リフトアップした印象にもなります。

UVケアは1年を通して行う

紫外線が最も強くなる季節は春の終わりから夏にかけて。でも紫外線はまぶしさを感じにくい秋冬や曇りの日、短時間の外出でも少しずつ浴びています。室内にいても油断は厳禁。UV-Aは窓ガラスも通過します。

わずかな紫外線ダメージが蓄積していくと、シミやシワ、たるみに。UVケアは1年365日、毎朝のスキンケアの一環として行いましょう。

日焼け止めの使用量が少ないと、ムラになりやすく防御効果もダウン。説明書に記載されている量を守り、日焼けしやすい頬骨あたりは重ねづけします。メイクが崩れると日焼け止めも一緒に崩れるので、放っておかずにメイク直しを。UVカット効果のあるプレストパウダーやパウダーファンデーションを携帯しておくと安心です。

40代におすすめの化粧品選び・3つのポイント

スキンケアは年齢にふさわしい化粧品で行うことも大切です。40代からの化粧品選びでは次の3点に注目してみましょう。

ポイント1. 保湿成分や油分の割合が多いものを選ぶ

肌内部の水分を保っているのは、NMFやセラミドなどの細胞間脂質。年齢とともに減少するこれらの役割をサポートするのが、保湿成分です。プチプラの化粧水は保湿成分の割合が少ないものがあり、たっぷりつけてもすぐ乾燥することがあります。40代は量より質にシフトして、保湿力を重視しましょう。

また油分を補うアイテムには乳液やクリーム、オイルがあります。このうち油分の割合が多いのはオイル。植物由来のオイルは皮脂と組成が似たものが多いので、実はベタつきにくく保湿力も高いんですよ。ムラになりやすい40代の皮脂のコンディションも整えてくれます。

ポイント2.抗酸化力のあるビタミンCやビタミンE配合の化粧品を選ぶ

加齢や紫外線によって肌の劣化が進むのは、細胞を酸化させる活性酸素が増えるため。皮をむいたリンゴが茶色くなって傷むのも酸化現象です。抗酸化力が期待できる成分にはビタミンEやビタミンC、オリーブオイルやツバキオイルなどに豊富に含まれるオレイン酸などがあります。

ポイント3. 肌にとって異物になる成分が少ない化粧品を選ぶ

NMFや細胞間脂質、皮脂が減少する40代は、バリア機能が低下してちょっとした刺激に過敏に反応することがあります。花粉やPM2.5、ハウスダストなどのほか、化粧品に含まれる成分も刺激要因の一つ。ふだんは問題なく使えていても、季節の変わり目や体調の変化で影響を受けがちです。

どんな成分に刺激を感じるかは個人差がありますが、化学合成された界面活性剤や防腐剤、香料などの添加物が少ないものを選んでみましょう。

あれこれと化粧品を塗り重ねるのも摩擦刺激の原因になるので、なるべくスキンケアはシンプルに。美容液と美容オイルが一つになった美容液オイルのような、マルチユースな化粧品を取り入れてみるのもおすすめです。

また化粧品による外側からのケアだけでなく、内側からの美肌づくりも大切。生活習慣のポイントを紹介しますね。

40代の美肌を後押しする5つの生活習慣

内側から湧き上がるようなハリ感に欠かせないのが、上質な睡眠・適度な運動・バランスのいい食事です。ターンオーバーが乱れにくい、すこやかな肌の土台をはぐくんでくれますよ。一方で避けたほうがいい習慣もあるので要チェックです。

上質な睡眠をとる

日中に受けた肌や体のダメージは、寝ている間に修復されます。寝入りばなの3時間のうちにぐっすり深く眠ると、成長ホルモンの分泌が活発に。寝る前のアルコールは途中で目覚めやすくなるので避けましょう。テレビやスマホの強い光、明るい照明などは寝つきを悪くします。寝る前は照明を暗めにして、ゆっくり音楽を聴いたりストレッチをしたり、リラックスして過ごすのがおすすめです。

適度な運動を行う

運動によって血行がよくなると、肌に酸素や栄養が行き渡りやすく、ターンオーバーが乱れにくくなります。くすみがとれて明るくなる、心地いい疲労で熟睡できるようになる、冷えが和らぐ、などの効果も。ウォーキングや筋トレ、水泳などがおすすめです。息切れするほどの激しい運動は、活性酸素を増やすので控えめに。

バランスのいい食事をとる

野菜や果物に豊富なビタミンAとC、ナッツ類や植物オイルに豊富なビタミンEは、3つ合わせて美肌のエース(ACE)と呼ばれています。ただしそれだけでは不十分。肌の材料になるタンパク質をきちんと取ることで、ビタミンACEがうまく利用されます。肉・魚・卵・大豆料理から取りましょう。

肌にいい飲み物・避けたい飲み物を知る

コーヒーや緑茶などに含まれるカフェインには、血管を収縮する作用があるので、取りすぎないようにしましょう。

冷たい飲み物は体を冷やすので、常温か白湯、温かいノンカフェインのハーブティーなどがおすすめ。ビタミンC豊富なローズヒップティは美肌をサポートし、カモミールティは寝つきをよくする作用が期待できます。

入浴は短時間ですませる

取り入れたい生活習慣がある一方で、避けたい習慣の一つが長時間の入浴です。肌のうるおいや皮脂がお湯に溶けだし、ボディの乾燥を招く原因に。夜遅くまで何時間も半身浴するなら、そのぶん睡眠にあてたほうが肌も体も喜びますよ。

年齢を重ねて肌が変化するのは自然なこと。でもコツコツケアすれば、肌は必ず応えてくれます。まずは年齢にあった化粧品で、洗顔・保湿・UVケアを丁寧に行い、できることから生活習慣を整えてみてくださいね。

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寒川あゆみ

専門学校を卒業後、エステティックサロンへ就職。フェイシャルエステ、痩身エステ、スキンケア、ダイエット等の指導をおこなう。

25歳で退社し、もう一つの夢であったオーストラリアにワーキングホリデーで渡豪。現地サロンで働きながら出張サロンを始め、フリーでのエステティック施術活動をスタート。
2014年より大阪 西心斎橋でprivate salon Laule’aをスタート。(2016年 谷町九丁目に移転)

サロン施術業の他、スキンケアやマッサージの講師やトークゲスト、ラジオ出演、WEBメディアサイトへの美容記事を執筆中。