オイル美容の効果と選び方を徹底解説!使うべきメリットと気になるデメリットとは

この記事の監修専門家 上野リサさん

いつも通りのスキンケアをしているのに、最近なんとなく肌の調子がイマイチ…という人はいませんか?カサつき、ゴワつき、ツヤやハリのなさなど、ちょっとしたことでも重なると気になりますよね。そんなとき、美容賢者たちがたどり着くのがオイル美容!

「興味はあるけどどんな効果があるのかよくわからない」「どんなオイルをどう使えばいいかわからない」そんな疑問をまるごと解決します。オイル美容で美肌の底上げを目指しましょう。

肌の土台*から強く美しくするオイル美容の効果

毎日のスキンケアにオイルを使うと、乾燥からしっかり肌を守るのはもちろん、

  • 水分・油分のバランスが整って、しっとり・もっちり
  • ふっくらしてハリがでて、毛穴が気にならなくなる
  • みずみずしくジューシーなツヤがでる

など、さまざまな効果が期待できます。その理由は、オイルといってもただの油分ではない、美容オイルならではの性質にあります。

*角質層のこと

フタするだけじゃない!奥*まで届いて力を発揮する美容オイル

「オイル=油分」には、「肌を油膜で覆って乾燥から守る」というイメージがあるはず。実は美容オイルは、【肌を柔らかくする効果】に優れているのも大きな魅力です。

たとえばカラカラに乾いて硬くなった地面に水をまいても、弾かれてしまいますよね。でも耕してふっくらした地面は、ぐんぐん水を吸い込んでいきます。オイルは肌を柔らかくしなじむので、表面だけにとどまらず奥*にもしっかり浸透。油膜感がなく、テカリとは一線を画す自然なツヤが生まれるんですよ。

とはいえ乳液やクリームにもオイルは含まれているはず。これらと美容オイルは何がどう違うのかも、押さえておきましょう。

*角質層のこと

美容オイルと乳液・クリームの違い

基本的にオイルだけでつくられている美容オイルは、皮脂や肌の脂質となじみやすい特長があります。一方で乳液やクリームには、水や保湿成分、乳化剤などさまざまな成分を含有。この組成の違いによって、それぞれにメリット・デメリットがあります。

美容オイルのメリット①うるおい実感が高い

乳液やクリームに比べて油性成分の割合が多いので、肌内部のうるおいをしっかり閉じ込めることができます。

美容オイルのメリット②肌の柔らかさが高まる

乳液やクリームは、乳化剤によって水と油を混ぜ合わせています。水や乳化剤を含まない美容オイルは、油性成分がダイレクトに肌に密着。すばやく肌を柔らかくします。

美容オイルのメリット③美容成分が浸透しやすい

肌との親和性が高いオイルは肌を柔らかくして角質奥*まで浸透するので、美容液と一緒に使うと同時に奥*まで引き込んでくれます。

美容オイルのメリット④密閉感がないのにしっかりうるおいキープ

皮脂と構造が似ている美容オイルは、生まれながらの皮脂膜のように、肌本来のバリア機能を守ります。重みがなく自然にスーッと伸び広がって、水分の蒸散をブロック。ストレスフリーな状態で、紫外線などの外部刺激からも肌を守ります。

美容オイルのメリット⑤肌に不要な界面活性剤を含まないものが多い

乳液やクリームのように乳化する必要がないので、界面活性剤を使わずにブレンドすることができます。肌に必要なものを厳選して、刺激になりにくい優しい商品に。

5つものメリットがある美容オイルですが、長所と短所は裏表だったりするもの。乳液やクリームのほうが優れている点も紹介します。

乳液やクリームのメリット①べたつきを感じにくい

水やその他の成分を含むので、美容オイルのように油性成分が直接肌につくことがありません。

乳液やクリームのメリット②肌を密閉して乾燥や刺激を徹底ブロック

よくなじむ美容オイルに比べて肌表面に留まりやすいのが特長。肌にフタをするようにしっかりと油膜をつくり、水分蒸散を防いで外部刺激から肌を守ります。

意外かもしれませんが、

  • ひどく乾燥するときは乳液やクリームで密閉
  • 毎日のスキンケアに取り入れて、美肌をベースアップするなら美容オイル

といえそうですね。

美容オイルをさっそく取り入れるなら、どんな人が、どんなタイミングで取り入れるといいのか紹介します。

*角質層のこと

オイル美容は30歳からの必須科目!?

次のような小さな肌変化が気になったら、オイル美容を始めるタイミング。いくつ当てはまるかチェックしてみてください。

  • スキンケアを変えていないのに以前より乾燥する
  • 肌がつっぱるのにTゾーンはテカッている
  • ファンデーションののりが悪い
  • 笑った後の目尻のしわが戻りにくい

1つでも心あたりがある人は、皮脂のコンディションが乱れているのかも。オイル美容は皮脂の「量と質」が変化する、30歳以降のすべての女性におすすめです。

皮脂コンディションが乱れ始める30代

あなたは皮脂のコンディションを気にかけたことがありますか?

思春期のころは悩まされる人が多い皮脂ですが、汗と混ざり合ってできる皮脂膜は天然の美容オイル。肌にベールをかけるように、水分蒸散を防いでいます。また美容オイルと同じように肌を柔らかくして、きめ細かくなめらかに。ハリとツヤのある美肌に欠かせないものなんですよ。

ところが皮脂の分泌量は30代から徐々に減少。特に40代以降は急激に減少します。さらに皮脂の「質」が変化し、ドロッとした状態に。皮脂膜がムラになり、本来の効果を発揮できなくなることを「皮脂コンディションの乱れ」といいます。

これを整えることができるのが、皮脂と相性のいい美容オイル。乳液やクリームの密閉効果だけでは補えないものです。とはいっても「美容オイルならどれでもOK」ではありません。皮脂コンディションのケアに最強なのは、ブレンドオイルです!

より皮脂に近いからより整うのがブレンドオイル

ヒトの皮脂と相性がいいのは、植物由来の種子や果実、動物の脂肪などから抽出した美容オイル。1種のオイルだけでつくられたものが単一式オイル、複数のオイルを厳選して組み合わせたものがブレンドオイルです。

美容オイルは皮脂と相性が良いといっても、まったく同じ組成ではありません。オイルの種類によって含まれる脂肪酸のバランスも違います。ヒトの皮脂に近づけたタイプのブレンドオイルなら単一式よりも肌になじみやすく、効果的に皮脂のケアができます。

中でもおすすめは、オリーブ果実油、ツバキ種子油、コメヌカ油、ユズ種子油のブレンドオイル。日本人の理想的な皮脂を追求して厳選されたものです。オレイン酸やビタミンEなど、肌にいい美容成分もたっぷり。エイジングケアにもぴったりです。

カンタンなのにちゃっかり美肌!美容オイルの使い方

「美容オイルのよさはわかったけど、取り入れ方が難しそう…」と感じている人もいますよね。基本的な使い方は、化粧水で肌を整えた後に適量なじませるだけです。

保湿力が高いので、美容液や乳液・クリームは使わなくてもOK。2ステップのシンプルケアで、うるおいも、にじみ出るような自然なツヤも、ふっくらハリもキープできます。

ぜひ毎日のスキンケアにブレンドオイルを取り入れて、いつでもベストコンディションな美肌を目指しませんか?

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上野リサさん

大手化粧品メーカーでメイクアップアーティストととして活動後、2008年に独立。自身の世界観を具現化するべく「sandalista(サンダリスタ)」を主宰。