日本人に「与えすぎ」のエイジングケアは逆効果!?「守る」ケアで若見え肌へ

この記事の監修専門家 松倉明日香さん

寝起きの枕の跡がなかなか消えない。夕方になるとカサつきや小じわでファンデがヨレる、どんよりくすんでみえる…。そんな変化を感じたら、エイジングケアの始めどきです。

エイジングケアというと、美容液やクリームをプラスするなど「与える」ケアに意識が向きますよね。でも日本人の肌質から考えると、重視したいのは「守る」こと。それに適したアイテムとして、「美容オイル」について詳しくご紹介します。

人間の「エイジング」に深く関係するオイル

エイジングというと、シワやシミ、たるみなどが気になりますよね。エイジングの悩みは、細胞の老化からくるもの。細胞を包み込む細胞膜は、主に脂質でできています。

実は脳は、水分を除くと約50~60%が脂質[1]。目の網膜の脂肪には、DHAという脂肪酸が豊富に存在します[1]。また脂質はホルモンや血液の原料になるなど、健康と美容に深く関わっています。

肌や体にどんなオイルを取り入れるかは、人間、とくに日本人女性の若々しさを大きく左右します。まずは日本人の肌質から解説しますね。

日本人女性のエイジングケアは「肌の薄さ」と「皮脂量」に注目

日本人を含むアジア人は角層のバリア機能が弱く、化学物質や外部からの刺激を受けやすいといわれています[2]。それでも日本人の肌はキメが整って若々しく見られることが多いのは、「皮脂」のおかげです。

皮脂と汗が混ざり合ってできる皮脂膜が、肌表面を覆って外部刺激から保護。肌内部の水分を保ってくれます。また表皮が薄いぶん、水分のみずみずしさや血色が映える肌質とも言えるかもしれません。

日本人の皮ふの薄さは、弱点であり強みでもあります。日本人ならではの肌質をいかしたエイジングケアを行いたいですね。

与えるケアより「守るケア」が重要なもう一つの理由

表皮が薄い日本人の肌のバリア機能を守るには、肌表面の皮脂膜だけでなく、角層内のうるおいも不可欠です。水分が少ない角層はスカスカの状態で、バリア機能が低下。透明感が失われてくすんだ印象も与えます。かといって必要以上に水分を与えても、実は意味がないことをご存知でしょうか。

まず肌に塗った化粧品は、角層までしか浸透しません。角層は約0.02mmの薄さで、水分を受け止める量には限界があります。死んだ細胞の集まりなので、化粧品を塗って生き返ったり自ら潤いが増えたりすることもありません。また水分だけをを与えてもその潤いがにげないよう油分で守らなければ、時間とともに蒸発してしまいます。

日本人女性のエイジングケアは、肌本来の「守る」機能をしっかり働かせることが重要。それはズバリ、皮脂の「量と質」のケアです。

30歳をすぎたら皮脂のケアがマスト

皮脂膜には、水分を閉じ込め肌を外部刺激から守り、なめらかに整える働きがあります。ところが皮脂の分泌量は20代がピークで、40代になると急激に減少するといわれています。年齢とともに質も変化するため、皮脂膜がムラになりやすい傾向も。

この状態の角層は、網戸しかない窓をイメージしていただくと分かりやすいです。雨風や紫外線が入り込んで室内が荒れていくように、肌がダメージを受けやすくなってしまいます。これにより、

  • 乾燥してキメが乱れメイクがのりにくい
  • 微弱な炎症を起こし、季節の変わり目に肌が荒れやすい
  • 水分の減少やメラニンの増加で肌がくすむ
  • ツヤが減り疲れたように見えやすい

などのエイジングサインが気になり始めます。だからこそ30歳をすぎたら、皮脂のケアが大切。皮脂の量と質を整え、肌本来の理想的な皮脂膜を目指すことで、肌を守ることに繋がります。皮脂のケアには、植物由来の美容オイルがおすすめです。

乳液でもクリームでもなく「美容オイル」がイイ理由

肌を守るなら「乳液やクリームでもいいのでは?」と思うかもしれませんね。でも一般的な乳液やクリームには、水と油を混ぜ合わせるために界面活性剤(乳化剤)が含まれています。また安定性を保つためにパラベンや殺菌剤などを含むものも。これらは肌本来の皮脂膜にはない、ケミカルな異物です。

肌を守ること=皮脂膜をつくること。美容オイルには皮脂に組成が近いものがあり、皮脂膜のように伸び広がって肌のバリア機能を助けてくれます。

さらに美容オイルは

  • 乾燥して硬くなった肌を柔らかくし、もっちりとしたハリをだす
  • 角層のうるおいを蓄えて、水分と油分のバランスを整え、バランスよく肌をしっとりさせる
  • 表面的ではない、にじみ出るような自然なツヤをだす

などの嬉しい効果で、見ても触れても若々しい肌が目指せますよ。

ブレンドオイルで守る力を強化!

植物由来の美容オイルには、オリーブ果実油やホホバオイル、アルガンオイル、ローズヒップオイルなど、さまざまな種類があります。エイジングケアのためにこだわりたいポイントは「オイルの質」と「抗酸化力」です。

皮脂の質

守る力を強化するために目指したいのは、サラリとしてムラなく伸び広がる皮脂。植物オイルはヒトの皮脂に組成が近いものの、まったく同じではありません。そのため1種類ではなく複数のオイルをブレンドして、皮脂に近づけたブレンドオイルが増えています。そういった質の高いアイテムを取り入れることで、デリケートな日本人の肌のバリア機能を整えてくれるでしょう。

抗酸化力

植物オイルの中でもツバキ種子油、オリーブ果実油、コメヌカ油は、抗酸化作用に優れるオレイン酸を豊富に含むのが特長。エイジングを加速させる紫外線や活性酸素などのダメージから、肌を守る効果も期待できます。

年齢はだれもが平等に重ねていくもの。でも肌が柔らかくなめらかなら、見た目印象が代わり、年齢を重ねても疲れて見えずイキイキとした印象に。また自然なツヤがあると光を集めて立体感が生まれます。

オイル美容はバリア機能のサポートだけでなく、若々しい顔立ちの印象づくりにもぴったり。皮脂コンディションに注目したオイルをチョイスして、あなた本来のいきいきとした美肌づくりを始めませんか?

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参考文献

[1]橋本道男. 脳・神経機能維持とn-3系脂肪酸, 日薬理誌 2018; 151: 27-33
[2]Muizzuddin N, et al. Structural and functional differences in barrier properties of African American, Caucasian and East Asian skin, Journal of Dermatological Science 2010; 59(2): 123-128

松倉明日香さん

大手日系化粧品会社の元美容部員として数多のカウンセリングを行ってきた。現在は化粧品成分スペシャリストとして正しいスキンケア知識や方法を発信。多くの媒体でスキンケア記事の広告・監修・執筆も務める。

またメイクと色彩の技術知識ともに高く、自身が代表を務めるサロンでは“パーソナルカラー×似合うメイク”で多くの女性がより輝くためのイメージコンサルを行っている。「丁寧で分かりやすい、色とメイクでこんなにも変わることに驚き」と絶大な信頼と支持を受けている。

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